源氏物語小屏風絵‐胡蝶‐

上:『源氏物語』の「胡蝶」巻で、紫の上は、秋好む中宮の「季の御読経」の催事に際して供華を行ったが、その時の使者として遣わされたのが、「迦陵頻」と「胡蝶」を舞う童子たちであった。庭の舞を見る画面奥の秋好む中宮と光源氏、春爛漫の六条院、西南の町である。

源氏物語小屏風絵-胡蝶-
(個人蔵、江戸初期)

下:「龍頭鷁首を、唐のよそひに、ことことしうしつらひて、楫取の棹さす童べ、皆みづら結ひて、唐土だたせて、さる大きなる池のなかにさし出でたれば、まことの見知らぬ国に来たらむここちして」―『源氏物語』「胡蝶」巻より

源氏物語小屏風絵‐胡蝶‐
特別活動『王朝研探訪調査旅行』

【第二回 王朝研探訪調査旅行】

例年になく猛暑の夏でしたが、今回の奈良も大変な暑さでした。参加者は、15名でした。

集合は、近鉄新大宮駅。ここから不退寺まで徒歩で移動。事前に連絡しておいたので、ご住職から直接説明をいただきました。もともと平城上皇の所領であり、薬子の変の後、上皇の「萱の御所」がこの辺りであったとのこと。やがて阿保親王-業平へと相続され、業平がこの地に建立したものです。

不退寺から法華寺を経て、平城宮跡を訪問。平城京遷都1300年の賑やかさ、一時、「あをによし」奈良の都にタイムスリップです。 平城宮跡でいったん解散しましたが、有志による平城上皇御陵を訪れました。平城の心優しき風情そのままの御陵でした―ふるさととなりにし奈良の都にも色はかはらず花は咲きけり―

夜は、奈良懇親会。昼間の猛暑が激しかった分、みなさんの飲みっぷりは見事でした。

翌日の13日、長谷寺に向かいました。電車を利用しても、なかなか奈良からは遠い。いわんや、平安京からは大変なことだったでしょう。それでも、当時の女性にとっては、最高にありがたい観音様でありました。


◆2010年9月12日(日)
探訪ルート: 不退寺(業平寺)~平城京跡~平城天皇御陵~懇親会


不退寺(業平寺)

平城京跡

平城天皇御陵

懇親会

◆2010年9月13日(月)
探訪ルート: 長谷寺


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